南飛烏鵲楼

三国志に特化して再開します(2008.04.09)
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 最早、三国志とは全然関係なくなってます(苦笑)。
 ちなみに前項は → コチラ

 さて、新字についての問題ですが、これは戦後の国語改革の中、漢字については「漢字制限」と「字体の簡略化」が改革の二本柱であったことが原因で発生しているように思われます。

>内閣訓令第七号
>          各 官 廳
>  当用漢字表の実施に関する件

> 從來、わが國において用いられる漢字は、
>その数がはなはだ多く、その用いかたも複雜であるために、
>教育上または会生活上、多くの不便があつた。
>これを制限することは、國民の生活能率をあげ、
>文化水準を高める上に、資するところが少くない。
> それ故に、政府は、今回國語審議会の決定した当用漢字表を採択して、
>本日内閣告示第三十二号をもつて、これを告示した。
>今後各官廳においては、この表によつて漢字を使用するとともに、
>廣く各方面にこの使用を勧めて、
>当用漢字表制定の趣旨の徹底するように努めることを希望する。
> 昭和二十一年十一月十六日
>        内閣総理大臣 吉田  茂

               ソースは → コチラ

 この訓令では新字と旧字が入り交じっていますが、これはこの段階では新字の字数が少なく(おそらく一般に通用している俗字のみを使用していた模様)、かつ旧字の使用をも認めていたからでしょう。つまり、この訓令は日常使用する漢字の字数を制限することに主眼があります。
 そして、3年後、今度は次のような訓令が出ます。

>内閣訓令第一号
>           各 官 庁
>  当用漢字字体表の実施に関する件
> さきに、政府は、現代国語を書きあらわすために
>日常使用する漢字とその音訓との範囲を定めて、
>当用漢字表および当用漢字音訓表を告示した。
>しかしながら、漢字を使用する上の複雑さは、
>その数の多いことや、その読み方の多様であることによるばかりでなく、
>字体の不統一や字画の複雑さにももとづくところが少くないから、
>当用漢字表制定の趣旨を徹底させるためには、
>さらに漢字の字体を整理して、その標準を定めることが必要である。
> よつて、政府は、今回国語審議会の決定した
>当用漢字字体表を採択して、本日内閣告示第一号をもつて、
>これを告示した。今後、各官庁においては、この表によつて
>漢字を使用するとともに、広く各方面にその使用を勧めて、
>当用漢字字体表制定の趣旨の徹底するように努めることを希望する。
> 昭和二十四年四月二十八日
>        内閣総理大臣 吉田  茂

                 ソースは → コチラ 

 この訓令によって、所謂「新字」が確定します。ここで、重要なのは「漢字を使用する上の複雑さは、(略)字体の不統一や字画の複雑さにももとづくところが少くないから、当用漢字表制定の趣旨を徹底させるためには、さらに漢字の字体を整理して、その標準を定めることが必要である」という部分。
 コミュニケーションの手段として漢字を考えるならば、字体の統一というのは必須です。古くは始皇帝の小篆採用から『康熙字典』、中華人民共和国の簡化字に至るまで、中国では常に意識されてきた問題です。
 一方、外来のものである故か、日本は漢字使用国でありながら、その字体について独自の規範を設けようとする意識は稀薄でした。ですから、この当用漢字字体表の制定は「劃期的」であったとすら言えます。
 問題は、この字体の統一が「当用漢字」という極めて制限された枠内(1850字)でしか為されなかったことにあります。これは皮肉にも、漢字としての字体の不統一という問題を招きました。さらに漢字制限という行為が、必然的に「漢字を表意記号として劣化させる」事態も発生させたため、問題は複雑になっていきます。(しつこく続く) → 「最も罪深い新字(笑)」

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