南飛烏鵲楼

三国志に特化して再開します(2008.04.09)
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気がついたら雑記ばっかりで全然『三国志演義』の話をしていない(苦笑)。取っ懸かりとしてこんな話題から。

私は意地で『三国志演義』で通してますが(笑)、よく知られているように中国では『三国演義』と称されることが多いです。

これについては、こんな指摘があります。

>現代中国ではふつう『三国演義』というが、これはこの方が語呂がよいためで
>正しくは『三国志』の演義、すなわち『三国志演義』である。
(金文京『三国志演義の世界』[東方選書、1993]p.20)


「語呂」というのは、現代中国語の単語が圧倒的に2音節(すなわち2文字)で構成されていることを指すのでしょう。だから、3文字+2文字よりも2文字+2文字の方が「語呂」がよいとなるのでしょう。

ただ、現代中国では『三国演義』が一般的である以上、「正しくは」と言うより「古くは」という方が正確かも知れませんね。
で、ふと気になったので孫楷第の『中国通俗小説書目』をひっくり返して、その巻二「明清講史部」に収録される作品中、「演義」と名の付くものを拾い出して見る(順序は同書掲載順)。

(1)孫龐鬥志演義(明崇禎刊)
(2)後七国志楽田演義(清刊)
(3)西漢通俗演義(明万暦刊)
(4)東漢十二帝通俗演義(明刊)
(5)東漢通俗演義評(清刊)
(6)三国志通俗演義(明嘉靖元年序)
    『三国志演義』は山程種類があるので改めて
(7)後三国石珠演義(清刊)
(8)東西晋演義(明万暦40年刊)
(9)両晋演義(清刊)
(10)梁武帝西来演義(清刊)
(11)南北史演義(清乾隆58年刊)
(12)唐書志伝通俗演義(明嘉靖32年刊本アリ)
(13)隋唐演義(明刊)
(14)隋唐演義(13とは別物、清刊)
(15)説唐演義全伝(清乾隆48年刊)
(16)征西演義全伝(清乾隆刊)
(17)反唐演義伝(清刊)
(18)大宋中興通俗演義(明嘉靖31年刊本アリ)
(19)楊家通俗演義(明万暦34年刊)
(20)天門陣演義(清刊)
(21)万花楼楊包狄演義(清刊)
(22)三宝太監西洋記通俗演義(明万暦刊)
(23)征播奏捷伝通俗演義(明万暦30年刊)
(24)樵史演義(清刊)
(25)羊石園演義(清光緒26年刊)
(26)左文襄公征西演義(清刊)
(27)康梁演義(清刊)
(28)洪秀全演義(清光緒刊)
(29)二十四史通俗演義(清雍正刊)
(30)万国演義(清光緒刊)
(31)泰西歴史演義(清光緒34年刊)

注目すべきは、(12)唐書志伝通俗演義、『三国志演義』とこれのみ、史書の名称+「通俗演義」という作りになっていること。そして、この2つは上記の「演義」の中で飛び抜けて古い部類に入ります。この2種以外は、(18)大宋中興通俗演義を除いて、万暦以降の刊行だと思われるからです。つまり、「通俗演義」というのは、元来、史書の名前の後に付く語であり、それが後々時代や人物名につくように変化していったのかな、という推測はできるような気がします。

ただ、『三国志演義』という呼称を使っとくと、「三国志」で検索して引っ懸かって来るんですよね(笑)。私がこだわるのは、その辺の不純な動機もあります。(了)

08.10.31 ひとまず雑記に置いておきます。
08.11.06 A-2「『三国志演義』諸版本の概要」の「前口上および目次」の関連記事とします。

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