南飛烏鵲楼

三国志に特化して再開します(2008.04.09)
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地味に続けます(笑)
2.2.3.4 李卓吾批評本と毛宗崗本の回目の比較(第11-15回)

凡例:赤=主語 黄=述語 シアン=目的語 その他=白
   毛本の訓読は井波律子訳に拠る。李本は私訳。

[第11回]
李:劉玄徳 北海     (劉玄徳 北海にて囲を解き)
  呂温侯 濮陽 大戦    (呂温侯 濮陽にて大いに戦う)
毛:劉皇叔 北海  孔融  (劉皇叔 北海にて孔融を救い)
  呂温侯 濮陽  曹操  (呂温侯 濮陽にて曹操を破る)
〔元来の回目を活かした形の変改。「劉玄徳」を「劉皇叔」にしているのは「呂温侯」と揃えるためだろうけど、物語上、劉備が献帝に謁見し「皇叔」と呼ばれるようになるのは第20回なので、回目に用いるのは少し早すぎて不自然かも。〕

[第12回]
李:陶恭祖 三譲 徐州    (陶恭祖 三たび徐州を譲り)
  曹操 定陶  呂布   (曹操 定陶にて呂布を破る)
毛:陶恭祖 三譲 徐州    (陶恭祖 三たび徐州を譲り)
  曹孟徳 大戦 呂布    (曹孟徳 大いに呂布と戦う)
〔前半はそのまま活かした変改。曹操に字を用いているのは「陶恭祖」と揃えるため。句末は地名と人名なのであまり対句としてのデキは良くないかも。〕

[第13回]
李:李傕 郭  長安   (李傕 郭 長安を乱し)
  楊奉 董承 双    (楊奉 董承 双りして駕を救う)
毛:李傕 郭 大    (李傕 郭 大いに兵を交え)
  楊奉 董承 双    (楊奉 董承 双りして駕を救う)
〔毛宗崗本は、僅かな変改で対句としている。この回は主要人物があまり出てこないので、ある意味手抜き?〕

[第14回]
李: 鑾輿 曹操    (鑾輿を遷して曹操 政を秉り)
  呂布 月夜  徐州   (呂布 月夜 徐州を奪う)
毛:曹孟徳    許都 (曹孟徳 駕を移して許都に幸し)
  呂奉先    徐郡 (呂奉先 夜に乗じて徐郡を襲う)
〔内容的には大差が無いが、毛宗崗本がなぜ「曹孟徳」「呂奉先」と字を用いているかがよく解らない。あるいは、まだこの段階の曹操を忠臣と認定しており、諱を呼ぶことを避けたか。呂布は曹操と揃えただけ。〕

[第15回]
李:孫策 大戦 太史慈    (孫策 大いに太史慈と戦い))
  孫策 大戦 厳白虎    (孫策 大いに厳白虎と戦う)
毛:太史慈 酣闘 小霸王   (太史慈 酣んに小覇王と闘い)
  孫伯符 大戦 厳白虎   (孫伯符 大いに厳白虎と戦う)
〔対句にするというのがどういうことかが典型的に解る回。李卓吾批評本は目的語が変わっているだけだが、毛宗崗本はまず前半の主語目的語を入れ替え。これは同じ人物が主語に成るのを避けるため。孫策は前半の目的語、後半の主語だが、これについても「小覇王」「孫伯符」と同じ三文字の呼称だが別々のものを使用。また述語部分の「酣闘」「大戦」はほとんど同義だが、字が重ならないように配慮されています。〕

        << 第6-10回           第16-20回 >>

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