南飛烏鵲楼

三国志に特化して再開します(2008.04.09)
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本日より諸葛孔明登場!

……昔の講釈師はこうやって客入りを煽ったらしいです(笑)。
凡例:赤=主語 黄=述語 シアン=目的語 白=その他
   毛本の訓読は井波律子訳に拠る。李本は私訳。

[第36回]
李:徐庶    樊城  (徐庶 計を定めて樊城を取り)
  徐庶 走 薦 諸葛亮   (徐庶 走りて諸葛亮を薦め)
毛:玄徳    樊城  (玄徳 計を用いて樊城を襲い)
  元直    諸葛  (元直 馬を走らせて諸葛を薦む)
〔徐庶・オン・ステージの回。ただ李本は前後半とも徐庶が主語なので解りやすいが、毛本は対句にするため前半の主語を玄徳にしているので、やや内容とは乖離(というのも大袈裟だが)。でも劉備、徐庶に頼りっぱなしで何もしてないだろうお前。あと毛本後半、対句の関係で諸葛亮を二文字で表現しなければならないわけだが、「孔明」では無く「諸葛」を選択している点もちょっと注目。『平話』なんかだと「諸葛」と呼ばれることも多いのを引きずっているのか。〕

[第37回]
李:劉玄徳 三  茅廬   (劉玄徳 三たび茅廬を顧み)
  玄徳 風雪  孔明   (玄徳 風雪に孔明を請い)
毛:司馬徽 再  名士   (司馬徽 再び名士を薦め)
  劉玄徳 三  草廬   (劉玄徳 三たび草廬を顧みる)
〔毛本前半の名士は、勿論諸葛亮のこと。李本の前半を毛本がそのまま後半に転用しているのも面白い。おそらくここだけだろう。〕

[第38回]
李: 三分   草廬  (三分を定め亮 草廬を出で)
  孫権    黄祖  (孫権 江を跨いで黄祖と戦う)
毛: 三分 隆中    (三分を定め隆中にて策を決し)
   長江 孫氏    (長江に戦い孫氏 讐を報ず)
〔井波先生は「隆中」を地名と解していてそれが常識的な判断なんだろうけど、対句として考えると「隆中」そのものが諸葛亮の異称と考えるのもアリかな(色分けはそうしました)。回目後半、李本の「孫権」を毛本が「孫氏」に改めているのは絶妙。呼び捨てを回避するのと同時に、黄祖が、孫権個人だけでなく孫氏にとって積怨の相手であることを明示している。尤も、毛本は「黄祖」の名前が消えてしまっているけど。〕

[第39回]
李:孔明    劉  (孔明 計を遺して劉を救い)
  諸葛亮 博望     (諸葛亮 博望に屯を焼く)
毛:荊州城 公子 三   (荊州城にて公子 三たび計を求め)
  博望坡 軍師 初   (博望坡にて軍師 初めて兵を用う)
〔李本を見れば明らかだけど、毛本前半の「公子」は劉、後半の「軍師」は諸葛亮。しかし、特に毛本の諸葛亮には数字めいたものがついてまわる。第37回の「再薦」「三顧」、第38回の「三分」、第39回の「三求」「初用」。無論、意図的だろう。なお李本の後半「諸葛亮博望焼屯」は、全く同題の雑劇あり。〕

[第40回]
李: 荊州   劉  (荊州を献ぜんと粲 劉を説き)
  諸葛亮 火焼 新野    (諸葛亮 火もて新野を焼く)
毛:蔡夫人 議献 荊州    (蔡夫人 議して荊州を献じ)
  諸葛亮 火焼 新野    (諸葛亮 火もて新野を焼く)
〔李本前半の「粲」は王粲。何かあんまり活躍した印象が無いのだけど(笑)。ただ、後漢末における大文人だし、「王粲登楼」という雑劇も残る有名人ということで出てくるのだろう。毛本の方は、前半、何で蔡瑁じゃなくて蔡夫人なのか不思議といえば不思議。ただ、いま検索してみると『演義』で蔡瑁の字(徳珪)って出てこないのね。とすると「諸葛亮」と蔡瑁を対にすると字数が揃えられない、ということにはなる。〕

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