南飛烏鵲楼

三国志に特化して再開します(2008.04.09)
管理者ページ 
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
ソロモンよ、私は帰ってきた(違
凡例:赤=主語 黄=述語 シアン=目的語 白=その他
   毛本の訓読は井波律子訳に拠る。李本は私訳。

[第61回]
李:趙雲    幼主   (趙雲 江を截〔さえぎ〕りて幼主を奪い)
  曹操    江南   (曹操 兵を興して江南に下る)
毛:趙雲    阿斗   (趙雲 江を截〔さえぎ〕りて阿斗を奪い)
  孫権   退 老瞞   (孫権 書を遺〔おく〕って老瞞を退く)
〔李本も対句。毛本は後半を主として改変。後半で曹操を「老瞞」と罵るのはパターン。注目すべきは李本前半の「幼主」を「阿斗」に改めている点。多分、阿斗という呼称に「暗君」という語感を込めているのだろう。〕

[第62回]
李:玄徳  楊懐高沛     (玄徳 楊懐・高沛を斬り)
  黄忠魏延 大      (黄忠・魏延 大いに功を争う)
毛: 涪関 楊高     (涪関を取りて楊・高 首を授け)
   雒城 黄魏     (雒城を攻めて黄・魏 功を争う)
〔「楊懐・高沛」「黄忠・魏延」という李本にも出て来る人物を活かして対句にしている……とは言えるが、前半が力技過ぎかも。〕

[第63回]
李:落鳳坡   龐統    (落鳳坡 箭 龐統を射)
  張翼徳 義釈 厳顔     (張翼徳孫 義もて厳顔を釈す)
毛:諸葛亮 痛哭 龐統     (諸葛亮 龐統を痛哭し)
  張翼徳 義釈 厳顔     (張翼徳 義もて厳顔を釈す)
〔毛本後半は李本と一致。これは「義釈厳顔」が蜀志巻六関張馬黄趙伝の評に由来する、「由緒正しい」語句だからか。後半に合わせるために前半はヒネり過ぎの感も。〕

[第64回]
李:孔明    張任   (孔明 計を定めて張任を捉えんとし)
  楊阜    馬超   (楊阜 兵を借りて馬超を破る)
毛:孔明    張任   (孔明 計を定めて張任を捉え)
  楊阜    馬超   (楊阜 兵を借りて馬超を破る)
〔李本と毛本とが完全一致。〕

[第65回]
李:葭萌 張飛  馬超    (葭萌にて張飛 馬超と戦い)
  劉玄徳 平定 益州     (劉玄徳 益州を平定す)
毛:馬超 大戦 葭萌関     (馬超 大いに葭萌関に戦い)
  劉備 自領 益州牧     (劉備 自ら益州牧を領す)
〔毛本がかなり派手に改変している回。毛本が珍しく劉備を呼び捨てにしている。この理由はよく判らない。〕

[第66回]
李:関雲長 単刀      (関雲長 単刀もて会に赴き)
  曹操 杖殺 伏皇后     (曹操 杖もて伏皇后を殺す)
毛:関雲長 単刀      (関雲長 単刀もて会に赴き)
  伏皇后 為国      (伏皇后 国の為に生を捐〔す〕つ)
〔まず「単刀会」ありき、の回。前半に合わせるために毛本後半は主語を伏皇后にするなどかなり複雑な操作をしている。対句にする困難がよく解る回。〕

[第67回]
李:曹操 漢中  張魯    (曹操 漢中にて張魯を破り)
  張遼 大戦 逍遙津     (張遼 大いに逍遙津にて戦う)
毛:曹操 平定 漢中地     (曹操 漢中の地を平定し)
  張遼 威震 逍遙津     (張遼 威を逍遙津に奮う)
〔前回とは逆に、毛本は、明らかに後半がまず在って前半を造句している。要するに張遼メイン。〕

[第68回]
李:甘寧 百騎  曹営    (甘寧 百騎もて曹営を劫かし)
  魏王宮 左慈      (魏王宮にて左慈 盃を擲つ)
毛:甘寧 百騎  魏営    (甘寧 百騎もて魏の営を劫かし)
  左慈    曹操   (左慈 盃を擲ちて曹操に戯る)
〔毛本前半の「百騎」はどうがんばっても述語+目的語には読めないので、この回については毛本も対句としてのデキがよろしくない。〕

[第69回]
李:曹操    管輅   (曹操 神を試さんとして管輅に卜〔うらな〕わせ)
  耿紀韋晃  曹操     (耿紀・韋晃 曹操を討つ)
毛: 周易 管輅     (周易を卜いて管輅 機を知り)
   漢賊 五臣     (漢賊を討って五臣 節に死す)
〔李本は豪く読み難い上に後半は内容とやや反する(笑)。毛本はわかりやすい。〕

[第70回]
李:瓦口 張飛  張郃    (瓦口にて張飛 張郃と戦い)
  黄忠厳顔 双      (黄忠・厳顔 双りにして功を立つ)
毛:猛張飛 智取 瓦口隘    (猛張飛 智もて瓦口隘を取り)
  老黄忠 計奪 天蕩山    (老黄忠 計もて天蕩山を奪う)
〔毛本は対句にする関係で、後半から厳顔が消失。残念。〕

        << 第56-60回           第71-80回 >>

   → 「2.2.3 李卓吾批評本」へ戻る
   → 2.0 前口上および目次へ戻る
   → 総目次へ戻る
スポンサーサイト
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
http://taketaturu.blog68.fc2.com/tb.php/140-356f023d
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。